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水防活動って何?代表的な水防工法や参加者の条件とは

2022年11月16日

大雨や台風の影響で川の水が増水したり決壊したりしそうなとき、現場で消防署や警察署の職員が対応に追われているのを見かけたことがありますか?

市区町村によっては水防団・消防団と呼ばれるスタッフも出動し、大きな被害が出ないようにさまざまな活動をしています。

市区町村では、自然災害により水防警報や洪水予報が出たとき、水防活動を行います。
一体どんな働きをしているのかご存知ない人も多いでしょう。

そこで今回は、水防活動の特徴や代表的な水防工法、水防訓練の実態などについて詳しく解説します。

水防活動って何?代表的な水防工法や参加者の条件とは

水防活動とは?

水防活動とは、大雨により川の水が増えて堤防を乗り越えたり決壊したりと、大きな事故につながらないように見回りや対策することをいいます。

川の水は大雨の日だけではなく、翌日に上流付近から一気に流れてくる可能性もあるため、中長期的な巡視が必要です。

水防活動で用いられる水防工法

水防活動で実施される代表的な水防工法は、河川の状況によって違います。
必要な資材は身近にある丸太や竹、土などを使い、土のう袋やテープなどで対応します。

地域によって資材が手に入らないケースもあるため、状況に応じて代用品を使い防水するケースが多いです。

状況によってどういった水防工法があるのか、チェックしていきましょう。

水が溢れたときの水防工法

河川の水が増して住宅地に流れてきそうなときは、次のような方法で対応します。

・積み土のう工
・改良積み土のう工
・せき板工
・裏むしろ張り工など

他にもいくつか工法があり、状況に合わせて水防します。

住居側に水が漏れたときの水防工法

河川の水が住居側に流れて来た(流れそうな)ときは、次のような方法で対応します。

・月の輪工
・水マット月の輪工
・釜段工
・鉄板式釜段工など

川の水が増えると、水圧によって堤防の中心部から水が住宅地に流れる状況のとき、上記のような水防工法を実施します。

川側に水が漏れたときの水防工法

河川の水が川側に漏れた(漏れそうな)ときは、次のような方法で対応します。

・詰め土俵工
・シート張り工
・たたみ張り工

川側に水が流れないように防水シートやむしろを張り、漏水を防ぎます。
漏水によって、本来の水位より川の水嵩が増してしまうと、被害が拡大してしまうため早急な水防工法の実施をしなくてはいけません。

堤防表面の土が削られたときの水防工法

堤防表面の土が削り取られた状況を「深掘れ(ふかぼれ)」といいます。
深掘れのときは、次のような方法で対応します。

・むしろ張り工
・木流し工
・捨て土のう(石)工
・木流し工など

木流し工には竹や木材などの資材を使用します。
深掘りの被害を防ぐために、木の枝や葉で水流を落ち着かせるのが工法の目的です。

河川が決壊したときの水防工法

河川が決壊したときは、次のような方法で対応します。

・枠入れ工
・築きまわし工
・びょうぶ返し工など

決壊しそうな箇所に、竹を骨組みとして作ったびょうぶに茅や葦で覆ったものを設置して被害を抑えます。

堤防斜面が避けた・崩れたときの水防工法

堤防の斜面に亀裂が入ったり崩れたりしたときは、次のような方法で対応します。

・五徳縫い工(杭打ちする方法もある)
・竹さし工
・かご止め工
・立てかご工など

堤防の法面などに亀裂が入ると、箇所から水が侵入して対象部分が大きく広がります。
放置しておくと全ての堤防が決壊する可能性があるため、竹のしなりを活用して水防するケースが多いです。

水防活動に欠かせない水防訓練とは

水防訓練とは、予想以上の雨量や台風の影響で被害が起きたときのために、水防団インが訓練することをいいます。

訓練内容は市区町村によって違いますが、基礎訓練や技術講習など、実践を交えて行う場合が多いです。

例えば、水防活動に必要な資材を固定するために、縄結びの方法を練習したり土のう作りを行ったり流れを確認したりなどです。

水防工法は、いくつもあり工法によって適した状況や土質が違うため、訓練を通じて知識と経験を積み重ねます。

水防活動に必要な水防団!誰でも参加できる?

水防活動に必要不可欠なのが、水防団員です。
水防団とは、水害の影響を抑える活動をして、人々の暮らしを守るために動く人たちをいいます。

残念ながらどの市区町村も団員として参加する人が減少しており、年齢層も上がってきているのが悩みです。

団員になるには条件にマッチした人が対象ですが、どの市区町村も厳しい項目を設けていません。

例えば、静岡県富士市の水防団は「富士市在住の18歳以上。体が丈夫で任務に耐え得ると認められた者」が条件です。

東京都では消防団員として募集していて、条件は「18歳以上の健康な男女」です。

いずれも、現在仕事をしていても問題なく団員として活動でき、実際にサラリーマンやコンビニ店員、居酒屋の店員などさまざまな人が在籍しています。

特別な資格は必要ありませんが、団員として出動したり訓練に参加したりと、足を運ぶために普通自動車免許は保有しておいた方が良いでしょう。

まとめ

水防活動は、地域に住む人々が安心して暮らすために欠かせません。
水害が起こりそうなときや起きたときなど、団員の人たちによって被害拡大を防ぐためやりがいがあるでしょう。