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電柱地下化で利用されるC.C.BOXとは?工事の目的や注意点についても解説!

2023年07月28日

全国各地で都市の再開発が進められる中、注目されている施設の一つがC.C.BOX(電線共同溝)です。
この施設を使うと、電力線や通信線などをまとめて地下に収納することができ、電柱のない街を作ることができます。

本記事ではC.C.BOXがどのような施設なのか、C.C.BOX工事を行う目的、C.C.BOXの主な方式、整備の流れや整備が進まない理由などについて解説します。

電柱地下化で利用されるC.C.BOXとは?工事の目的や注意点についても解説!

C.C.BOX(電線共同溝)とは何か

C.C.BOXとは、Compact Cable Boxの頭文字を組み合わせた略称で、電力や通信などの電線を地下にまとめて収める施設のことです。
電線や通信ケーブルを地下に収納することで地上の電柱を減らすことに貢献しています。

地面の下に電線を収め、各家庭に配線するのに利用されています。
しかし、費用や道幅の制約なども考慮する必要があります。

他にもCABシステムや共同溝など、電線や通信ケーブルを地中化する方法はいくつかありますが、最近ではC.C.BOXが主流となっており、都市の防災対策の一環としても整備が進められています。

C.C.BOX工事を行う目的

C.C.BOXの設置工事を行う目的は何なのでしょうか。3つの目的について解説します。

都市景観を改善するため

1つ目の目的は都市景観の改善です。

地上から電柱や電線がなくなると、街の見通しがよくなり景観が改善します。
電信柱などがなくなることで、空が開けた感じになり解放的な都市空間を生み出せるのです。

こうしたメリットを最も感じやすいのが観光地でしょう。
電気関係の配線を地中化することで、訪れる人が美しい街並みを堪能しやすくなるからです。

災害に強い街にするため

2つ目の目的は災害に強い街にするためです。

台風や地震などの自然災害が発生すると、地上にある電柱や電線は大きなダメージを受けます。
倒壊するリスクはもちろんのこと、電線が切れたり、垂れ下がったりして非常に危険です。

倒れた電柱が道をふさいでしまうと、救急車や消防車をはじめとする緊急車両の活動を大きく邪魔してしまいまいます。
電柱・電線をあらかじめ地中に埋めておくことで、電柱倒壊リスクを減らせるのです。

道路の利便性を向上させるため

3つ目の目的は道路の利便性を向上させるためです。

地上から電柱がなくなると、これまで以上に道路を広く使えます。
歩道を広くして、ベビーカーや車いすを利用しやすくできるでしょう。
これにより、歩道のバリアフリー化を進められます。

道路の見通しが良くなることで信号や標識が見やすくなりますし、ドライバーが安全確認しやすくなります。

C.C.BOXの4つの方式

C.C.BOXには4つの方式があります。

・管路方式
・浅層埋設方式
・一管一条方式
・次世代方式

管路方式は幅員3.5メートル以上の歩道部の地下に使用できる方式です。浅層埋設方式は管路方式よりもコンパクトで経済性に優れています。一管一条方式と次世代方式は東京都で採用している方式です。

C.C.BOX整備の流れ

C.C.BOXを整備する際の流れについて説明します。

C.C.BOXは平成7年の「電線共同溝の整備等に関する特別措置法」に基づいて整備されます。
流れは以下のとおりです。

・C.C.BOXを整備する道路の指定
・C.C.BOXの整備計画を策定
・C.C.BOXの建設と占用
・C.C.BOXの管理

こうして、国は各地でC.C.BOXによる電線地中化を進めようとしています。

日本でC.C.BOX整備が進まない理由

C.C.BOXは国土交通省が普及を進めていますが、現実には中々整備が進んでいません。
その理由は大きく分けて3つです。

工事コストが従来よりもかかる
慣れ親しんだ風景が変わることへの抵抗感
地主との交渉が難航

C.C.BOXを使った電線の地中化は、従来の工法よりもコストが大幅に上昇します。
通常の電線敷設と比べ、C.C.BOXは3〜10倍もの費用がかかります。
そのため、整備に及び腰になってしまいます。

電線がある風景に対するノスタルジーも普及を阻む要因の一つです。
見慣れたものがなくなることへの抵抗感は決して小さいものではありません。

私有地が複雑に入り組んだ場所では、それぞれの土地の権利を持つ地主との交渉が大変です。

こうした事情があり、C.C.BOXを使った電線地中化はあまり進んでいないのが現状です。

まとめ

今回は電線地中化に欠かせないC.C.BOXについて解説しました。
C.C.BOXの工事を進めることで、街の景観を良くしたり、災害に備えたり、道路の利便性を向上させたりできます。

しかし、従来の工事に比べると大幅なコスト増加が見込まれるため、中々普及していないのが現状です。

C.C.BOXは長期的に見るとメリットが大きい工事ですので、地元住民同士でしっかり話し合い、納得のいく形で工事を進める必要があります。