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砂防ダムの建設費用はいくら?本体だけでなく周辺工事にも費用が必要

2022年12月27日

この記事では、砂防ダムにかかる建設費用について紹介します。
近年では、土砂災害の起こる頻度も増加傾向にあり、砂防ダムを始めとする治水事業に注目が集まっています。

そのため、砂防ダムについてのニュースなどを目にする機会も増えたので、興味を持っている方もいるのではないでしょうか?
砂防ダムですが、建設にかかる費用は少なくありません。
じつは、砂防ダムの建設には本体の費用だけでなく、周辺工事にも費用がかかります。

しかも、周辺工事にかかる費用のほうが本体の建設費用よりも多いのです。
そこで、砂防ダムについて費用はどのくらいかかるのか、周辺工事や必要性・予算などについて紹介します。

砂防ダムの建設費用はいくら?本体だけでなく周辺工事にも費用が必要

砂防ダムとは?土砂災害の被害を防ぐもの

砂防ダムとは河川や渓流で、上流から流入してくる土砂を貯めるダムです。
または、すでに堆積している土砂を流出させないために設置される場合もあります。

土砂を流出させないようにして、土砂災害の被害を防ぐ役割をしているのです。
砂防堰堤とも呼ばれます。

所管は国土交通省で、「砂防法」に基づき、砂防ダムは設置されます。

砂防ダムは本体費用以外も必要

砂防ダムを建設するには、じつはダム本体以外に周辺工事にかかる費用があります。
なぜなら、砂防ダムがつくられる場所は、河川や渓流の上流部分だからです。
河川や渓流の上流部分で工事を行うためには、道路を整備したり、電源設備を整備したりとさまざまな準備が必要になります。

砂防ダムの本体工事とは?

砂防ダムの本体工事は、以下の流れで行います。

工事種類 内容
基礎掘削 機械やダイナマイトを使いながら、ダムの重さに耐えられる硬い岩盤を掘り出す作業です。
本体コンクリート打設 ダム本体をつくるのに、コンクリートを打設していきます。
基礎処理 セメントと水を混ぜ合わせたものを岩盤の割れ目に流し混むなど、ダムの基礎を強化させます。
放流設備 ダムから放流する水の量を調整するために設備を設置します。
管理設備 ダムを管理するための建物の設置です。

放流する際に、下流の人々に知らせる警報設備などがあります。

試験湛水 ダム本体や貯水池の機能や周辺に異常がないか確認します。

これらの工事にかかる費用が、ダム本体にかかる費用となります。

砂防ダムの周辺工事とは?

砂防ダムを建設するためには、周辺工事も必要です。
具体的に、周辺工事には以下のような種類があります。

工事種類 内容
砂防ダムまでの道路整備 砂防ダムがつくられる場所は、河川や慶州の上流のため、工事車両などの大型重機が通れるように道路を整備する必要があります。

場合によっては、トンネルを掘る場合もあるのです。

砂防ダムでの仮設備 ダムの建設に必要な、骨材やセメントを貯蔵する設備が必要になります。

また、コンクリートを運ぶために、クレーンの設置なども必要です。

工事ででた水を浄化して、川に流すための濁水処理設備なども設備に含まれます。

このように、砂防ダムを建設する場合には、本体工事だけでなく周辺工事も必要になってきます。

砂防ダムにかかる費用の具体例

それでは、実際に砂防ダムを建設するにはどのくらいの費用がかかるのでしょうか。

具体的には、約14mのダムを設置する場合、本体費用は1~4億円かかるといわれています。
実際には、ダムの大きさで費用は変わってきます。

砂防ダム設置にかかわる周辺工事の費用は、本体工事のおよそ2~3倍程度です。
約14mのダムの場合には、最大で周辺工事の費用が12億円かかります。
これは、砂防ダムを設置する場所が、河川や渓流の上流で道路の整備や、仮設備の設置費用が高額になるためです。

高額な費用でも砂防工事をする目的を2つ紹介

なぜ、このような高額な費用をかけてでも砂防ダムを建設するのか、疑問に思いませんか?
砂防ダムをつくる目的は、主に2つあります。

● 人命を助ける
● 被害を未然に防ぐ

土砂災害から人命を守る重要な役割をする砂防ダムをつくる目的について、詳しく解説します。

目的1.人命を助ける

砂防ダムをつくる最大の目的は、人命を守るためです。
近年では、大雨による土砂災害も増えています。
水害で、尊い命が奪われないようにするために、砂防ダムは建設されています。

目的2.被害を未然に防ぐ

土砂災害が発生すると、住宅や田畑にも大きな被害をもたらします。
砂防ダムの建設にかかる費用は一見高額ですが、一度土砂災害が発生してしまうと、復旧させるのに高額な費用がかかります。

復旧工事にかかる費用を考慮すれば、高額でも砂防ダムを設置して被害を未然に防ぐ効果はあるのです。

砂防ダム建設も含む「令和5年度の治水事業にかかわる予算」

国土交通省「水管理・国土保全局」では、令和5年度の流域治水の本格的実践「継続と深化」に5,950億円の予算をかける予定です。
この予算の中には、砂防ダムの建設費用も含まれます。
これは、治水事業は重要であると考えられているからです。

近年の土砂災害の増加により、治水事業は重要視されており、ダム等の整備に予算が使われています。

まとめ

この記事では、砂防ダムの建設費用について紹介しました。
砂防ダムでは、本体の工事費用に加えて、周辺工事にも高額な費用がかかります。
しかし、砂防ダムは土砂災害を未然に防ぐ役割があり、わたしたちの生活に欠かせないものです。

わたしたちの生活を守ってくれている砂防ダムについて、興味を持ってもらえたでしょうか?
身近でどのような砂防ダムがあるかなど調べてみると、より理解が深まります。